やや大げさな話に聞こえるかもしれませんが、けっこう大真面目に考えていることを書きます。

私たちは親なきあと問題の解消を目指すことで社会に必要不可欠な企業となることを目指しています。

この親なきあと問題が解消された状態とは、障害を持つ子が自立した生活を維持できることですが、さて自立とはなんぞやという話です。
自立にもいろいろあり、身体的自立、精神的自立、経済的自立、社会的自立があり、これらがすべて揃いつつ、高いレベルでバランスしていることが望ましい自立だと思います。

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私に例えて説明しますね。

病気で障害者になった私は身体的自立、精神的自立を失い、学校へ通えなくなったり引きこもることで社会的自立も遠ざかりました。

当時は未成年でしたので経済的自立は親に助けられましたが、就職先が見つかるまでは経済的自立はしていません。

その私はいまこうして自立できていますが、ここまで来るまでには様々なプロセスがありました。

義足を手に入れ訓練して歩けるようになることで、次第に身体的自立を取り戻しました。

宅建資格を取り(何社も面接を受けましたが、)就職できたことで経済的自立を手に入れるキッカケを得ました。

これらの自立を取り戻したことで精神的自立を手に入れることができ、納税者になることで社会的自立も得ることができました。

仮に、もし私が絶望したまま、病気や障害の状態のまま、何のチャンスも支援も得られず過ごしていたら、ずっと社会保障を受ける側の人間として生きていたかもしれないのです。

私は特別なのでしょうか?
いえ、決して違うと思うのです。

先日のブログで書いたとおり、私が自立に向かうことができたきっかけがありましたが、人は誰かの支援を受けたり、何らかのチャンスがあれば「社会保障を受ける側」から「社会を支える側に回ることはできる」と私は信じています。

過去の私がそうだったように、社会に参加したいと思っても参加できずに苦しんでいる人がいます。

精神障害をもつ方にも「できれば働きたい」と思っている人は大勢います。

そうした人を応援する。自立できる人を応援するのが私たちの役割であり「くらしケアという職業」だと思っています。

身体的自立、精神的自立、経済的自立、社会的自立の手助けをし、親なきあとも自立した暮らしができるよう支援する、そして障害があっても社会を支える側に回る人を増やすことができれば、次世代にプラスの影響を与えることができると思うのです。

障害を持つ人は全国で約900万人、人口の6パーセントもの障害者がいます(町内会に100人の住人がいるとすれば障害者は6人くらいいるってこと)その中には働きたくても働けずにもがいている人は必ずいます。

チャンスがあれば働きたい自立したいと願う人は必ずいて、その人たちを支援することは大変な意義があると思うのです。

そのために必要なことが「看護の力」だと思っています。

私自身が生き証人です。社会保障を受ける側から社会を支える側になれたのは看護の力ゆえなのだから。

できると思えばできる。そう思います。