成年後見制度について思うこと。
- カテゴリ:
- 親なきあと
成年後見制度を利用したばかりに「こんなはずではなかった」と身動きが取れなくなっている当事者の話を聞きますが、残念ながら成年後見制度は欠陥があると言わざるを得ないと思っています。
もちろん、誠意ある対応をしてくれる後見人も居るでしょう。しかしながら成年後見制度をひとつのビジネスチャンスと捉えている士業の方が存在するのが実体です。
老親の貯金が突然他人の管理下に!?「成年後見制度」の大問題
認知症や知的障害、精神障害で薬の影響により意思決定に不安がある人が後見人を付ける場合、信頼できる人を後見人に立てられるなら良いのですが、家庭裁判所が選任した見ず知らずの司法書士や弁護士が後見人につくこともあります。
そうした見ず知らずの士業が後見人についたことで、当事者にはつつましい生活を強いて、高額な手数料や報酬を勝手に差し引いて受け取ると言ったことが行われたり、それが死ぬまで続くことが起こり得ます。
後見人に専任される側の司法書士や弁護士にしてみれば、長期にわたり手数料が得られる後見人制度が魅力的に写るのかもしれません。過去に参加した成年後見制度のセミナーでは、いかにも誠実そうな司法書士が成年後見制度の活用を促していましたが、ややポジショントークに聞こえなくもない印象を受けましたが、なんせ国家資格を持つ士業の方の話ですから悪意の有無などわかるはずもなく、なるほどこれでは信用してしまうのも無理はないと思えました。
成年後見制度を利用したことにより、これまで築いた財産が自由にならなくなったり、不動産を勝手に処分され現金化されることだって起こり得るのですが、いくら士業の資格を持っていたとしても、契約行為などの意思決定や権限を、見ず知らずの人に任せることがいかにハイリスクかは推して知るべしでしょう。
年10億円超の横領もある「成年後見人」の本質
ネットで「成年後見人 トラブル」と入力して検索すると膨大な数の記事がヒットしますが、それだけ問題が多いことを裏付けているのではないかと思います。
かといって、他に有効な意思決定の代理人を立てることが難しい現実はあり悩ましいところですが…成年後見人に関しては私もさらに学びを深めて、良いアドバイスができるようにしなければと考えています。
コメント