ある対談記事を引用して書き始めたいと思います。

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下の写真は1900年に撮影されたニューヨーク5番街の様子。

この街で初めて自動車が公道を走った時のニュース写真ですが、とはいえこのころ道路を走っているのはほとんどが馬車です。
(赤い丸が自動車)

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引用元 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:NewYorkCityOstersonntag1900.jpg?uselang=ja



次に、1913年に撮られた同じ場所の写真ですが、もはや馬車などまったく見当たりません。

たった13年で馬車が消滅し、ほとんど自動車に置き換わってしまったのです。

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引用元:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:NewYorkCityOstersonntag1900.jpg?uselang=ja


このように時代はいとも簡単に変わる。

当時は移動の動力源が変われば仕事も大きく変わったでしょう。

高く売れる馬を飼育するとか、良質な馬の餌を売るなど馬を中心とした仕事があったはず。

でも自動車が普及したらそうした仕事は確実に無くなっていくのです。

岐阜のアパレル産業が衰退したのもあっという間ですが、変化に順応できないと淘汰されるのは今も100年前も変わらないのですね。

逆に自動車産業が生まれたのも事実。動力源がエンジンに置き換わったことで新しい産業が生まれた。それはつまり新しい仕事が増えたことだから、馬車の仕事に固執せず自動車の仕事にシフトした人は困らないはずです。


似たような話では、スマートフォンが世の中をガラッと変えました。

iPhoneは2007年にアメリカで発売されましたが、またたく間に普及したのはご存知のとおりです。

現代はスマートフォンを持たない人のほうが少ないくらい普及していますよね。

スマホの普及でデジタルカメラやフィルムや現像屋(DPE)さんが一気に消滅しましたし、わざわざ音楽プレーヤーを持ち歩く人も減ったわけですが、これが何を意味するかというと、昔なら携帯電話とカメラと交換用フィルムと音楽プレーヤーをそれぞれ買っていたけれど、いまはスマートフォン持っていればあとは要らないということです。

携帯電話代、カメラ購入代、フィルム交換代、現像代、音楽プレーヤー代、CDなどの音源、それぞれにお金を払っていた。

それがスマートフォンに集約されたことで不要となる。

だから、よくよく考えてみると、以前よりも支出が減っている可能性があります。

私の感覚ではおそらく半分以下の出費で終わっているような気がしますね。

最近、CDを買った記憶がないのですが、それってたぶんYouTubeに置き換わったから。

写真はわざわざ現像しにお店へ出向かなくても写真データとして大量にストックしておけるから、出費の減少は明らかです。


我々の生活でもっともお金がかかる項目は(食費を除けば)住居費と移動コストだと思いますが、これからはこのあたりの出費に大きな変化が待っています。

住居費は家賃や水道光熱費だし、移動コストは車の保有にかかるコストや電車バス・タクシー代です。

それぞれに掛ける保険料もコストですが、こうしたものがこれからどんどん安くなるイノベーションがそろそろ登場しそうです。

空き家活用でルームシェアの動きも出ているように、こうした取り組みで住居費を安くできる可能性がありますが、仮に住居費がいまの半分になれば、浮いた半分は自由に使えるお金が増えることを意味します。

最近目立っているのがカーシェアリング。

これが普及すれば、自動車ローンを組む必要は無くなり、税金や保険も不要になります。

おそらく駐車場も不要になるでしょから、月極駐車場やコインパーキングもなくなる可能性が高い。

この変化は避けられそうもないため、大手自動車メーカーはとても危機感を感じています。

アウディやトヨタもIT企業と組んでカーシェアリングを提供する側に回ろうとしているから。

ですのでカーシェアは遠くないうちにあたり前になります。


住居費や移動コストに限らず「生活を維持するためのコスト」が劇的に下がれば、世界は変わります。

なぜなら別のことにお金を使うことができるからです。

浮いたお金は自己研鑽や余暇への予算へと振り向けるなど、人生が豊かになることにお金を使えるようになります。

また、収入が限られている方、例えば年金だけの方でも豊かに暮らしていける可能性が広がるわけですが、もう時代は確実にそっちの方向へと向かっています。

そんな社会の実現を目指して頑張る起業家やテクノロジー系のベンチャー企業が世界中に登場しています。

障害があっても私たちの未来は意外と明るいのかもしれないな。

そんなふうに思います。



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