障害は弱みですか。

それとも強みでしょうか。


私にとって、自分の障害はただただ弱みでしかありませんでした。

常に隠すことだけを考えて過ごしてきました。


右脚に視線を感じると苦痛でした。

歩き方を指摘されれば誤魔化しました。


ありのままの自分はいつまでたっても受け入れられず。

自分の運命を許すことができない日々。


いま思えばそんな無駄な考え方を何十年もしてきたわけです。


自分自身の障害が、実は強みなのかも知れないと思い始めたのは起業した直後。

平成23年から24年頃のこと。

16歳で障害者になりましたが、その瞬間は43歳になり訪れました。


キッカケは義足の絵本作家との出会い。

彼は絵本を自費出版し、講演活動しながら販売している方でした。


初めて彼を知ったのはfacebookに流れてきたプロフィール画像。

どこかのお店のカウンターで義足むき出しになり、微笑みながらも男らしく腕組みして映る彼を見て「なんで義足なのに笑顔で笑ってるんだ?」と思いつつ、自信に満ち溢れて見えるその写真に目が釘付けになりました。

私にとって義足は悲しみや憂いそのものです。

つらい瞬間やつらい人生と共にあるものだからちょっとしたカルチャーショックです。

彼の講演のスケジュールを確認し、すぐに申し込みました。


実際に講演を聞いて気づきました。

義足の彼は、私には弱みでしかないものを強みにしていることを。

だから自信に満ち溢れて見えるし、講演活動を通じて人々に勇気や希望を与えているのだと。


その様子を目の当たりにした私は、同じように誰かに話してみたいと思いました。

その理由は、私の体験が誰かの役に立つのかを知りたいと思ったからです。

しかし、自分の弱みを他人に発信するのはとても勇気が要ることでした。

なぜならそれは私にとって「カミングアウト」だからです。

それでも自分の人生を変えたいと思う気持ちは日増しに強くなりました。

健常者らしく振る舞うつらさから解放されたい。

ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きてみたい。

日々そんなふうに思いながらチャンスを探しました。


すると運良く名古屋市千種区の中小企業経営者向けのセミナーで、スピーカーとして40分ほど話す機会をいただいたのです。


当時の私は人前で話すことがとても苦手。赤面したりどもったりします。会社員時代、スピーチは本当に苦手で、話の途中で頭が真っ白になるくらい苦手でしたが、このときはとにかく必死で話しました。

初めての講演。緊張のあまり一睡もせずに講演に望むことになりましたが、予想に反して感動していただいたり、涙する女性がいたり、勇気を貰ったなどと感想をいただき、私自身も涙が出るほど嬉しかったことを覚えています。


この瞬間に確信しました。

私の弱みは誰かの役に立つのだと。


IMG_4386
※廃校となった小学校の教室にて。
 この場所はいまの自分に変わらなければ決して居ることのない場所です。
 弱みを強みに変えたら運命が大きく変わりました。



障害が弱みだと思う人に伝えたいこと。

それは、あなたの弱みや弱みを通じた体験は、きっと誰かの役に立つということです。


私は自分の弱みが強みになることに気づいたのは40歳を過ぎてから。

ずいぶん時間がかかりましたが…

弱みが強みに変わると目の前の景色は明るいものに変わります。


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