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イメージはネットからお借りしました。


障がい福祉は無料かそれに近い低価格でサービスを受けるものだと考えられているのはいまも昔も変わらないが、以前、ある障がい当事者の家族から聞いた話が興味深かったので記事にしてみたい。

いまから5年前。
自閉症の幼いお子さんを持つお母さんが私にこう訴えた。

まず「高齢者サービスには選択肢がたくさんあるのに障がい福祉にはないのはなぜか?」ということ。
そして「この子に良い福祉サービスを提供してくれるなら喜んでお金を払うし、良質なサービスを提供してくれる事業者ならもっと儲けるべきだ」とも。

この訴えを聞いた瞬間、なるほどそういう考え方もあるのかと思った。

有料老人ホームなら低所得向けもあれば、中高所得層向けもある。そして富裕層向けのホームもあるが、障がい者グループホームにハイグレードなものは聞いたことがない。

老人ホームのハイグレード版は建物が豪華だったり、サービスが至れり尽くせりだったりするわけだが、このお母さんの声は、障がい者向けでそうしたニーズがあるということの裏付けだと言える。

現状、親なきあとも安心してわが子を預けられるよう支援を提供している社会福祉法人のような団体は存在するが、実態は施設の域を出ていない。親なきあと問題いえば、意思決定の支援や緊急時の対応、金銭管理や資産管理の問題があるが、それらすべてをフルカバーできるサービスがあるかというと、知りうる限りでは聞いたことがない。

今後、障がい福祉分野は介護保険分野がたどった道を進んでいくと思うが、高齢者サービスが進化する過程で様々なサービスが生まれて選択肢が増えたように、今後、障がい福祉サービスも高齢者サービス同様に、様々な選択肢が生まれてくるように思う。


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