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お正月ももう3日ですね。
少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。

今年も皆さんにとって素敵な1年になることを祈願しています。

明日から仕事初め。
私も素敵な1年になるよう楽しく過ごしたいと思います。



親なき後問題


「親なき後問題」という言葉を聞いたことはありますか?

親なき後問題とは、親が先に亡くなったあと、障がいのある子が平穏な暮らしを送れるかどうかの心配事です。


障がいのある方が生きていくうえで必要なもの。

住まい、支援者の確保、お金の管理、医療、介護・・・・

実に様々な課題があります。


それぞれの課題は個別性があり、どこに相談して良いのかわからない。

誰に相談するのが信頼できるのか、情報が分散しているなどの要因で、親御さんはとても苦労されています。

障がいが重くて自立が望めない子の場合はさらに深刻で、彼ら彼女らの暮らしは誰かが支えなければなりませんが、核家族化の影響などにより兄弟にも頼れないことも多く、親御さんがこの悩みを抱えながら日々を過ごしていらっしゃいます。

こうした問題や課題を総称して親なき後問題と呼ばれています。

 
話が少しそれますが、
私が障がい者になった1984年当時、両親は私の身に起きた不幸で仕事、家庭、すべての歯車が狂ってしまいました。

それでも両親は、特に母親は、心配する素振りを見せず常に明るく振る舞おうとしていました。

とにかくいつも笑顔でした。

あれからずいぶん月日が経ち、私も親になったある日、ふと母親に聞いたことがあります。

どうしていつも笑顔でいられるのかと。
すると答えはこうでした。

「屋久島から知らない街に出てきて、いろんなことがあったけど、ひとりのとき以外は笑顔でいようと決めたのよ」と。

逆に考えると、ひとりのときの母はどんな感じで過ごしてるんだと思いましたが、そんな答えが返ってきたのでした。

実際、私がガンで義足になった当時、病棟で母親と一緒に写る写真を見ても、そこには笑顔の母親が写っていますが…

実際はとても心配だったそうです。


私は障がいのある方の家族会に参加させていただく機会が増えていますが、会場では笑顔で振る舞われるお母さんがたくさんいらっしゃいます。

そんなお母さんに会うと、私の母から聞いた笑顔の理由を思い出すのです。

そして最近は確信のようなものを得ていて、私の仕事は「親なき後問題」にできる限りのことをしたいと思うようになりました。

私にはカリスマ性も強いリーダーシップもありません。

でも、私の思い、当事者ご家族の思いに共感してくれる仲間がひとり、またひとりと集まってくれていて、この大きな課題に貢献できる気がしています。

もちろんとても難しいテーマだということは分かっています。
時間も資金も必要だと思います。

それでも仲間と一緒にこの仕事をまっとうしたいと思う。

新年を迎えて決意を新たにしています。
引き続きご支援してきただけるとうれしいです。