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カテゴリ:親なきあと

親なきあと問題の課題。居場所について書いてみます。

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昨日のブログのつづきになります。 

親なきあと問題の課題を整理すると一般的には以下6つの課題があると言われています。 

1)意思決定 
2)生活能力 
3)居場所 
4)金銭問題 
5)緊急時の対応 
6)地域との関係性 


さて、3)の居場所ですが、これは障害の種類や程度、おかれている状況や環境によっても居場所の定義は様々なので一概には言えませんが、人が孤独にならないためにもやはり居場所が必要でしょう。

障害者の居場所といえば、放課後等デイサービス、就労継続支援A・B、地域活動支援センターなどの福祉制度サービスや、デイケアなどが思い当たるところですよね。

ちなみに私の居場所は働く場所が居場所。事務所だけでなく打ち合わせの場も働いている時間は全べて居場所かもしれません。

その昔、病気や障害が理由で働く先が見つけられずに苦しんでいた時期があり、とにかく孤独で仕方がなかったのですが、自立を叶えるという意味でも、働く場所はどうしても欲しかった居場所でした。

そのほか、例えば精神障害者家族会(あけぼの会さん)の例会に参加する時間や、障害当事者の集まりに参加する時間は大切な時間で私にとっては居場所のひとつ。スケジュールが合えば仕事が休日でも行くのですが、こうした場所の存在は、長らく障害を隠して生きてきた私にとってはありのままの自分でいられる大切な場所。まさに居場所になっています。

また最近ではSNSがあるので、インターネット上のコミュニティ(例えばフェイスブックのグループとか)は「心の居場所」のような役割を果たしていると思います。

訳あって外に出られない方でも、インターネット上で居場所を見つけることができる。そんな時代になってますよね。

ということで、居場所について思うことを書きましたが、私が思うに親なきあとを見すえたら、やはり収入を得ながら過ごせる居場所を見つけられることが望ましいと思います。

かといって、今すぐに働くことを考えたり、あせって準備する必要はありませんが、将来的な生活費(障害年金の不足分)多少なりとも補えるような形での居場所に巡り会えることを見据えていくべきなのかな、と思います。
(あくまで個人的な意見なのでお許しください。)

私はできる限り「親なきあとを見据えた居場所づくり」をサポートしていける存在になれたらと思いつつ日々活動していきたいですね。

今日のブログは以上です。
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親なきあと課題。生活能力の前に考えたいこと。

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昨日のブログのつづきになります。

親なきあと問題の課題を整理すると一般的には以下6つの課題があると言われています。

1)意思決定 
2)生活能力 
3)居場所 
4)金銭問題 
5)緊急時の対応 
6)地域との関係性

2)の生活能力については親御さんの力添えで暮らしている障害者にとって、親なきあとの課題のひとつになります。

生活能力といえば、わかりやすいところでは日常的な掃除や洗濯、買い物や食事の準備などがありますが、親なきあとひとりで暮らしていくことが見込まれる方ならば、早いうちからアパートでの生活を始めて徐々にトレーニングすることが望ましいと思います。

支援者のアテがあって、自立した暮らしが見込めそうな方ならおすすめです。

生活能力の問題を考えると同時に、将来の住まいについても考えておく必要があります。

現状、親の所有する家に同居している方は少なくないと思いますが、親なきあともその家で暮らし続けることができるかに思いを馳せてみると、その後の暮らしに大きく影響することが何となくわかるはずです。

特に一軒家にお住いの場合、家の維持費は大きくなりがちで、ひとりで住むには広すぎるかもしれません。

お子さんが40代50代とまだまだ若いならば、一般的な平均寿命を人生のエンディングだと仮定して、現状の所得と支出を計算してみてください。

生涯に必要な生活費を計算してみて、実家が維持できないと判断できたなら、家賃を抑えた適度な広さのアパートで暮らすことも検討することが望ましいこともあります。

また、グループホームのように手厚い支援のある福祉施設で暮らすことを望むならば、情報収集はこまめに行うことが大切です。

なぜならグループホームは絶意的な数が不足していますし、高齢者施設のように急激に増えることは見込みづらい状況です。

いざ親なきあと問題に直面しても、すぐに見つけることは難しいといった現実があります。


ただ、個人的にはグループホームが見つからなくてもアパートで暮らせる方は、実は多いように思っています。

実際、くらしケアのハウジングサポートを利用してワンルームアパートで暮らし始めた方が、支援者の手厚い支援を受けながら生活能力を獲得していく様子を何人も見ていますので、コミュニケーションに不安のある方には良い選択肢のひとつとなっています。

このあたりの考え方は、障害の程度(区分)や特性によって変わりますが、相談支援専門員や医師、看護師などに助言を求め、親なきあとの暮らし方の準備について決めていただければ良いのではないかと思います。

本日のブログはここまでです。
明日もまたよろしくお願いします。


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親なきあと問題解決のために6つの課題があることを理解する

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昨日のブログのつづきになります。

親なきあと問題の2つの本質がわかったところで、親なきあと問題の課題について整理してみます。

一般的には以下6つの課題があると言われています。

1)意思決定
2)生活能力
3)居場所
4)金銭問題
5)緊急時の対応
6)地域との関係性

今回からこれらの課題をひとつづつ見ていきましょう。

1)の意思決定は、障害によっては自己決定が困難な方がいます。

現代の障害者支援は自己決定を重要視する時代ではありますが、実際は親が意思決定を支援していることが大半でしょう。

ですので、親なきあとは自己決定を支援する人が必要となります。

心当たりのある方もいると思いますが、いろなんセールスから要らないモノや高額なモノを買ってしまったり、携帯電話ショップの言われるまま携帯電話を何台も契約したりといったことが現実には起きています。

親あるうちはこうした脅威からある程度はわが子を守れているわけですが、親なきあとはそうはいきません。

親なきあと、兄弟姉妹に安心して任せられるご家庭なら心配ありませんが、核家族化の時代に身内の支援に頼れる方のほうが少ないのが現実で、多くのご家族にとっては代替案が必要でしょう。

成年後見人を立てるのも選択肢もひとつですが、昨今の報道でもあるように、成年後見人を立てたばかりにかえって不自由になってしまうとか、ひどい場合は財産を使い込まれるといったバカげた事件が起きていることもあり、成年後見人もいまひとつという印象があります。
 


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ではどうすれば良いのか?


6つの課題を順番に解説しながら課題解決について書いていきたいと思います。

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親なきあと問題。2つの本質について。

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障がい当事者の抱える、いわゆる「親なきあと問題」について。

この問題の本質をキチンと整理できている人が少ないと思うので、今回はそのあたりについて書いてみようと思います。

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親なきあと問題の本質は、大きく分けて2つあると考えています。

1つめは「親なきあとのわが子の生活像が描けない不安」です。

障がいあるわが子の日々の生活は、多くは親が支えています。

なので親が生きているうちは良い。


しかし、親が亡くなったあと、わが子がどのように生活していくのかが見通せない現実があります。

これが親なきあと問題の本質の1つめです。




2つめは「親が抱え込まなければならない事情や環境」です。

障がいのある人で、とりわけ精神障がいのあるご家庭の場合、子どもに障がいがあることをご近所に公表していないことが多い。

あるいはわが子の兄弟姉妹を頼ろうにもそれぞれの生活があるから頼ることができない。

そのため結局、親が抱え込まざるを得なくなる現実があります。

これが問題の本質の2つめだと考えています。


親なきあと問題は、この2つの問題をいかに解決するのかが課題。

逆に云えば、この問題を解決することが親なきあと問題の解決につながると私は考えています。


そこで次回のブログでは、親なきあと問題における課題を整理してみたいと思います。



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居住支援への思いについて書いてみます。

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空き家が社会問題になると思い、平成23年に立ち上げた会社がくらしケアの前身となる会社。

住まいに(住まいで)困っている人の役に立ちたいと起業しました。

当時の社名は住健トラスト株式会社。

住まいと健康、そして信用の意味のトラストの文字を組み合わせた社名でした。

建築ではなく健康の健を社名にしたのは空き家を活用すると決意表明のつもりでした。
(実際、郵便物の殆どは「住建」で届きましたが・・・)

事業開始後は空き家探しに明け暮れました。

ゼンリンの地図を片手に空き家を見つけてはマーキング。

アパートは入居状況を片っ端から調べて記録していきました。

そんななかで出会ったある空き家。

この空き家との出会いは居住支援への思いを決定づけるきっかけとなりました。

今回はそのあたりについて書きたいと思います。

よかったらお付き合いください。



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起業して初めて手がけた空き家は郊外に建つ一戸建て。

雑草が生い茂る、廃墟のような2階建ての空き家でした。

さっそく法務局で登記簿を調査したところ、記載された住所は空き家の住所と同じです。

要するに名義変更(相続登記)がされていない空き家でした。

登記簿で所有者が分からない場合、聞き取り調査するしかありません。

となり近所の家のインターホンを押すのですが、聞いたことのない社名のおっさん(当時43)が玄関越しに「ちょっといいですか?」と声をかけるのですが、100パーセント怪しまれます。

近年は個人情報をべらべらと話してくれる人はいません。

ですので所有者探しは難航するわけですが、飛び込み調査の対象エリアを広げて聞き取りを続けたところ、関東に住むという息子さんの情報にたどり着きました。

私はその情報をもとに手紙を書いて郵送しました。

なぜ手紙かというと電話番号も判明したのですが、いきなり電話だと怪しまれてしまうから。最初から悪いイメージを持たれてしまうことを避けるためです。

まずは誠意を込めた手紙を書いて送りました。


返事を待つこと数週間。

しばらくして手紙を読んでくれた息子さんから電話をいただきました。

汐留(東京)のビルのカフェで会うことが決まりました。


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待ち合わせ前に撮影した写真。日本テレビのビル。



実際に会って自己紹介したのち、空き家となった経緯などを教えていただいたのですが、あまりに切ない経緯でした。

長らく闘病していた母親が亡くなり、続いて父親が自死。

どうしてなのか理由もわからない突然の別れだったそうです。

息子さんはもともと名古屋で働いていたのですが、社命による転勤で家族と共に関東に住んでおり、事故当時はどうすることもできなかった。

そして実家は売るに売れない家になり、不動産屋に相談しても相手にされないかあまりに安い価格しか提示されず。

子どものころ、親と過ごした思い出の詰まった家なので無理に処分することをせず空き家のまま維持することにして約10年。現在に至っているとのこと。

その一方で、窓ガラスを割られるなどのイタズラも起きており、近隣の住民が不安が生じていることを説明、ご理解していただき、実家を私に任せていただくことになりました。


しかし問題があり、この空き家は市街化調整区域に建っていて、将来的に建替えしたくても建替えできない家。 このことも購入者を募るうえで問題を難しくしていました。

私はあらゆる手を尽くして可能性を見つけ、最終的には建替え可能な家として許可を取ることに成功。

しばらくして理解ある購入希望者が現れたことで、この空き家は解消し、息子さんに喜んでいただき、近隣住民にも感謝していただけたのでした。


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雑草が生い茂っていた空き家は新しい家主を得て生まれ変わりました。写真は庭先に植えられた花です。当時すごくうれしかったことを覚えています。


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私は住まいで困っている人の役に立つことを重視した活動を意識するようになれたのは、この空き家との出会えたから。

この体験を通じて住まいに対する考え方の軸ができました。

例えば、現在取り組んでいるハウジングサポート(障がい者の方の部屋探し)も、住健トラスト時代の取り組みでが原点で、精神障害を理由に部屋を貸してもらえず困っていた方の部屋探しを手伝ったことがきっかけです。

他には空室が増えて悩んでいた大家さんのアパートを、当時まだ一般的に知られていないリノベーションの手法で再生したうえで、障がい者や高齢者、シングルマザーや生活保護の方を優先的に入居させるアパートとして活用。
住まいを通じて大家さんの偏見を無くしたいという思いの原点になっています。

変わったところでは、お金の掛かる子育て世帯向けに空き家を活用し、家賃と変わらない負担で住める庭付き一戸建てとしてプロデュースした例で、子どもがのびのびと暮らせる家としながらも、空き家を所有する高齢の方に家賃収入をもたらし、老後の生活資金を確保するための仕組みとして考案しましたが、この仕組みは障がい者の親なきあと問題の解消に必要な「わが子の生活資金の確保」としていつでも再現可能です。


くらしケアは看護師の集団で看護師が主役ですが、居住支援は看護師の支援が最大限に発揮できる舞台としての位置づけで、そして親なきあと問題で悩むご家族の悩みを住まいを通じて少しでも解消できるための手段。

住まいは生活の中心。住まいが整えば暮らしは変わります。

住まいで困っている人の役に立つために、これからも知恵を絞っていきます。


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くらしケアの居住支援に欠かせない視点とは

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昨日の日曜日は働いておりました。

仕事が好きなのか、あるいはご利用者様の笑顔に出会えるのが幸せなのでやめられないんですよね。

いわゆるワーカホリックってやつですが、それもこれも家族の理解があるからで、結構自由にやらせてもらってます。



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さて、日曜日は午前11時からお部屋のご案内でした。

ハウジングサポート用のお部屋のご紹介です。

早めに現地へと到着し、ご両親とお嬢さまをお迎えしました。


お部屋を探している方はお嬢さま。

目的はご自身で自立した生活を営むためのお部屋探しです。


ご両親のご要望は「自宅近くのお部屋」ということでしたが、それはそれとして、ご両親とお嬢さまの想像を超えた提案を用意して当日を迎えました。


まず、コンビニやスーパーがあるなど利便性の良さは当然として、ご自宅からはやや遠めの立地で物件を探しました。

いうなれば「程よい距離感で暮らせる立地」であることを重視しました。


そして最も重視したのが「ペットが飼えるお部屋」であること。

これらの条件を満たすアパートをターゲットにお部屋探しをしました。



実はワンルームでペットが飼えるお部屋って意外に見つからないのですよねぇ。。

私としてはペットが飼えるお部屋をどうしても提案したかったのです。

で、懇意にしている不動産仲介店の店長が協力してくれてバッチリいい部屋が見つかりましたよ!

「ペットと一緒に暮らせる部屋」と知ったお嬢さまはとても喜んでくれました。


私は「親なきあと」を見据えた支援をするうえで、世帯分離するなら物理的な距離はあまり近すぎないほうが良いというのが持論です。

同時に、あまり遠すぎてもご家族の支援が届かなかったり不安が増幅する要因にもなるので、そのあたりは不動産のプロとして、そして障害福祉のプロとして慎重に検討します。


また、要望通りにお部屋を紹介するだけならプロとは言えないので、くらしケアの居住支援は将来を見据えて少しひねりを加えながらお部屋を紹介したりしてます。


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働きたい精神障害者にはチャンスが増えそうです。

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「障害者雇用率制度」をご存知でしょうか。

これは、会社で雇用する労働者のうち「ある一定の割合に相当する障害者の雇用を義務づける」というものですが、2018年4月1日より、精神障害者の雇用が義務化されることになりました。

実はこれまで会社に雇用を義務付けられた対象の障害者は「身体障害者」「知的障害者」のみで、精神障害者の雇用は義務づけられていませんでした。

ですので、同じ障害者であっても、精神障害を持つ人にとっては十分な制度とは言えなかったのですが、いよいよ4月より、身体障害者+知的障害者のみで算出されていた法定雇用率に、精神障害者も加わることになったのは朗報だと思います。

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私が思うに、精神障害者の親なきあと問題の解消には、障害当事者ご本人の自立が不可欠です。

そのためにも労働して対価を得ることは必要条件ですが、現実は障害を理由に就職できなかったり、働きたくても働けなかったりしたワケです。

それが制度改正により変わります。

その結果、精神障害者の雇用が進展し、福祉に頼るのを最小限にしつつ自立して生活できる方が増えれば、社会保障費も減り、納税者が増えます。

そして何より親なきあと問題が解消に向かいますので、ご本人の自立の実現と共に、親御さんも安心だと思います。

4月以降、精神障害者の一般就労が増えていくのかどうか、動向を注意深く見ていきたいと思います。


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親なきあとへ向けて。またひとり、自立へ向けたお手伝いをさせていただきます。

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昨日は午後から退院する方の自立に向けたカンファレンス。

精神科医を中心に大勢の支援者が集まりご本人の今後の自立生活について話し合いました。

自立生活のための新しい住まいは、昨年、くらしケアにて居住支援させていただいた2階建てのワンルーム。

とてもキレイな部屋でしかも便利な立地に建つアパートです。

実はこの部屋、入居者募集情報を公開した直後に内見予約が立て続けに現れるような人気物件だったので、機転を利かせて先手を打ち、内見予約の一番手を確保したのですが大正解でした。

安い家賃の部屋を探すのは難しくありません。キレイで便利な部屋を探すのもさほど難しくありません。高い家賃を払えばいくらでも見つかります。

ですが、物件のコストパフォーマンスは妥協しないのがくらしケアの居住支援。

毎月の家賃は抑えめだけど、自立に向けて長く暮らす部屋ならステキな方が良いに決まってるので妥協はしません。


さて、肝心のカンファレンス。

このカンファレンスでは、居住支援担当の私は特に出番はありません。単にお部屋を用意しただけですから。

今後の医療や介護の支援で何か発言することはほとんど無いのです。

でも、私はこの時間を大事にしていて、専門職の人たちが当事者のことを考え抜く場面に接することができるこの時間は、とても有意義に感じます。 

これからひとり暮らしを始める当事者は多少なりとも不安感じていらっしゃいますが、でも「大丈夫」と云える自信があるので私は心配していません。

なぜならくらしケアのハウジングサポートで「自分の城」を持ち、実際に住み始めると明らかに表情が変わるから。

とても良い顔になるのです。

私は近いうち、その瞬間に出会えます。

いまからその瞬間が楽しみです。



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住宅困窮者の人生を支えるひとみちゃんと知多半島の皆さまに見せたかった資料について

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日曜日の昨日は知多市勤労文化会館で講演会。

阪井ひとみさんの講演にパネリストとしてご一緒させていただきました。


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阪井さんは、生活困窮者の居住支援分野ではパイオニア的な存在で、国土交通省をはじめ、国の住宅政策にも影響を与える重鎮です。

しかし当の本人は偉ぶった様子はまったくなくて、「阪井のおばちゃん」という代名詞どおりの方でした。

阪井さんは私に向かって「直ちゃんと呼ぶわ。私のことはひとみちゃんと読んで〜」といった感じで、いたって気さくでフレンドリー。私はファンになりました。


岡山市で不動産業を営みながら、精神障害などの理由で住居が見つからない人たちのために19年前から入居支援を行っている阪井さん。

これまで支援した人数は400人をゆうに超えていて、近年は刑余者やホームレス、DV被害者の部屋のあっせんを行いながら、その人たちが自立して地域で安心して暮らしていけるよう行政等と連携を取り入居後の生活もサポートしているそうです。

講演のなかでとても興味深いと思ったのが、離婚による児童虐待が少なくない、という話でした。夫婦が離婚すると親権はほぼ母親が持ちますが、シングルマザーの子が娘というような家族構成の場合、離婚後に付き合う男(あるいは再婚相手の夫)が娘を娘と見ず「女として」見てしまうケースがあるということで、その結果、起きてはならないことが起きてしまうということ。さらに、被害者であるはずの娘の母親は、相手の男を責めるのではなく、彼氏を寝取られたとわが娘を責めるといった、もはや私には理解不能な関係性でトラブルになることが結構あるそうです。

話の内容があまりに生々しくて詳しく書けないのですが、このようなケースの娘さんは悲惨な末路をたどることが少なくなく、阪井さんはこうした子どもの支援も行っているそうですが、不動産業、居住支援を通じて人権を守り、社会から貧困を無くしたいという阪井さんの思いがひしひしと伝わりました。


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阪井さんの公演終了後は私の出番ですが、トラブルが発生。

この日のために用意していた動画やプレゼンテーション資料が、機器のトラブルで再現できなくなり、やむなく、画像なしの私の話だけでその場を乗り越えなければならなくなりました・・・。


機器トラブルでお見せ出来なかった資料のうち、一部をこのブログに掲載します。

地域のアパートでグループホームと同等の支援環境を提供する、くらしケアハウジングサポートという考え方を説明した資料です。

精神科精神科の住まいは「グループホーム」となりがちですが、実はそれって親の都合であることが多く、当の本人は望んでいないことが多い。

また、グループホームは経営の難しさから数が少なく空き待ちのものが多いため、地域でいくらでも空いているアパートを活用してグループホームを利用するのと変わらない費用にて、グループホームと同等の環境を提供できればと始めたのがハウジングサポート。

このサービスを活用して自分らしい暮らしを手に入れた当事者の方の話などをさせていただきました。


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その他、私がくらしケアという事業にたどり着くまでの経緯や自分自身が障がい当事者として生きてきた事実、そして障がいのある方の自立に対する思いやくらしケアの理念、親なきあと問題を解決したいという最終的なゴールについて説明しました。

私の持ち時間がは30分で駆け足で話しましたが・・・会場の皆さんにうまく伝わっていたらいいな。

あと、私の講演をご存知の方にはおなじみの「義足パフォーマンス」もしっかりやらせていただきました(笑)

くらしケアの紹介動画も用意していましたが、こちらもお見せできなかったので、YouTubeのリンクを貼っておきます。良かったらご視聴ください。

くらしケア紹介動画→クリック



終盤は司会の高山京子さんと阪井ひとみさん、そして私、直野が壇上にあがり、鼎談(けんだん)をさせていただきました。
(鼎談とは3名以上で行うディスカッション。1対1の対談に対する類似語のようなものです。)

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会場からは不意を突かれるような質問が投げかけられたり笑いが巻き起こったりで、最後までとても楽しく盛り上がりました。




最後に。

このイベントを企画・運営してくださった「知多半島地域こころの健康づくり連絡協議会」の皆さんには本当に感謝しています。

このイベントを作り上げるのに、どれほどの時間を労力が掛かったのだろうかと、そのご苦労に思いを馳せながらこのブログを書いています。

講演に限らずまたいつでもお声がけしていただけたらと思います。微力ですが、知多半島の皆さまのお役に立てられることがあれば、私はよろこんでお手伝いさせていただきます。

そして主催者の高山京子さん、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

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障害理由で入居拒否、過半数「ある」不動産業者調査、というニュースを読んで思うこと。

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障害があるというだけで入居を断るアパートの大家さんや賃貸不動産管理会社は存在するが、つい先日、こんな関連ニュースを見つけた。

「障害理由で入居拒否、過半数「ある」 不動産業者調査」というタイトルのニュースだ。

記事によると、京都府のある障がい者自立支援協議会が実施した同地域の不動産仲介業者への聞き取り調査で、過半数が精神障害や知的障害があるという理由で入居を断る賃貸物件のオーナーや管理会社が存在すると回答したことが判明したらしい。

断る理由は、自殺などで「事故物件」になるとしてオーナーが事前に障害者への物件紹介を断るケースや障害者のトラブルがあって以降、オーナーが障害者の受け入れを一切拒否したケースだとのこと。

また「精神障害者の入居可能な物件は全体の1割以下」などの回答があり、同協議会は「オーナーや管理会社に障害への偏見や先入観が残っている現状が分かった」としている。

続けて、仲介業者の意識調査では「障害者だからトラブルが多い」と認識しているのは半数未満だったとのことで、トラブルの件数的には「一般の人のトラブルが多い」と回答しており、「ごくまれなケースがオーナー仲間の口コミで伝わってしまうことがある」などの指摘があったとのこと。



私はこの記事を読みながら大きく頷いた。


くらしケアでは障害者の部屋探しの代行を「居住支援」と呼んでいるが、障害者の部屋探しのハードルは非常に高い。

だが、それでも障害のある方の入居契約を実現させ、くらしケアや他のヘルパー事業所、社会福祉協議会などと連携して支援しているし、地域に溶け込んでおだやかに暮らしている。

私は障害者の居住支援をしながら「障害があるというだけで、なんでこうも低姿勢にならざるを得ないんだろうか」「どうして差別的な扱いを受けなければならないんだろうか」などと落胆しつつ、ときに憤りすら覚えることがあるが、実際に問題はなにも起きていないのだから、わかって欲しいと叫びたくなる。

くらしケアでは親なきあと問題に向き合っているが、親なきあとの住まいとしてアパートが必要となる方は少なくない。

しかし障害があるという理由だけで部屋探しの選択肢が狭まれてしまう現状は困るので、これをなんとか変えていきたいと思っている。

こうした大家さんや不動産会社、不動産管理会社の偏見を取り除くつもりで居住支援に取り組んでいます。 

「大家さんや不動産管理会社の心配事は実際には起きない」

このことを愚直に証明していきます。




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