2015年10月。
たったふたりで始めたくらしケア。

空き家活用を手がけながら精神障害のある人の部屋探しを手伝ったり、空き部屋だらけのアパートをリノベーションして障害者や高齢者、シングルマザーが堂々と借りられるアパートをプロデュースする活動をしていた私と、両親を立て続けにがんで失った体験を通じて重い病に苦しむ方や家族の支えになりたいと活動していた保健師の永井が出会って誕生した。

後に障害を持つ子の未来が不安で仕方がないという若い親子と出会い、苦悩を知り、いまでいう親なきあと問題の解消を目指そうとタッグを組んでくらしケアという会社を立ち上げた。

2016年2月に訪問看護ステーションと相談支援事業を開始。永井と二人で精神障害を持つ人たちのもとへと出かけていき、声なき声に耳を傾けながら、お手伝いできることを一生懸命に考えて提案していまがある。

まさにゼロからイチをつくる作業。苦労は並大抵ではなかったが、当時、くらしケアという名もなき法人を信用してくださった方々のおかげでいまがある。


私は障害者だが、障害者になったばかりのときは絶望で塗りつぶされた日々があった。

友人たちが青春を謳歌しているとき、がん転移の不安や失った右足を憂いつつ、自暴自棄な毎日を過ごしながら「明日なんてこなけりゃいいのに」と思ったし、いっそのこと死んでしまえばいいと思った。

そんな私を救ってくれたのは、たったひとりの看護師のおかげだった。
当時17歳。彼女に救われた体験がくらしケアのベースにある。

くらしケアで出会った人たちは、未来に不安を抱き、明日に希望を持てない日々を過ごしている。

そのことを知ったとき、くらしケアの看護師による訪問看護で明日が待ち遠しいと思ってもらえるような支援を行い、明日に希望が持てるような看護が提供できないかと考えた。

くらしケアという会社はご利用者様の明るい未来のために存在しているし、ご利用者様の課題を解決することで成り立っているが、そのためにも最低限必要なことは常に学ぶ姿勢だ。

何年もまえに学校で学んだ知識のまま支援に入っていては絶対にダメだし、常に新しい知識をインストールして、日々アップデートするからこそ好待遇が実現したり存在意義が社会から認められるのだと思う。

逆に言えば、学ばない専門職は支援に入ってはダメなのである。

自分が利用者や患者の立場に立てばわかること。

我々はご利用者様ご家族の幸福に貢献してこそ存在しているのであり、貢献には学ぶ姿勢がないと実現しない。資格に給料や待遇が発生しているのではないことを理解しなければならない。

決して勘違いしてはいけないのである。