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空き家活用による地方創生をテーマにしたカンファレンスに参加した。

パネリストはまちづくり最先端のプレイヤー、空き家問題に取り組む国や全国の県知事、市長、資金調達や全国空き家バンクの代表者などだ。

参加者には自治体職員も多数見られ、関心の高さが伺える400名規模のイベントだった。

参加して感じたことは、衰退する街をなんとか活性化させたいと真正面から取り組もうとする意識の高い人がたくさんいるということと、まちづくりや空き家活用も結局は「思い」が大切ということだった。

人を思い、街の未来を思い多くの人を巻き込んで行動するからこそ、空き家が街の資産へと変わっていく。単に空き家活用するのではなく、まちづくりの醍醐味のようなものを知る良い機会になった。

私は2011年に空き家活用を標榜して起業したが、結果はわずかばかりの成功事例と、多くの失敗事例が並んでいるが、今日のカンファレンスでその理由がはっきりした。

それは空き家の活用が目的化していたからだ。

登壇者の話に共通していたのは「共感」というキーワード。

街に賑わいを取り戻したいとか、街を良くしたいとか、そうした思いが根底にあり、始めて地域住民を巻き込める。

そしてその思いが空き家所有者を動かし結果として賑わいの創出と空き家活用が実現するということだった。

私のサラリーマン時代は、住宅建設に関わる仕事に携わっていたが、会社がやっていたことは、お客様の要望を叶えるための家づくりであったり、アパート建設なら相続税対策や資産継承、私的年金の確保のためのお手伝いをしていたわけだが、いま思えばそこにまちづくりの視点はあまりなかったように思う。

せいぜい、景観条例に合わせるくらいで、会社全体にまちづくりという視点は無かったが、その理由は、会社の営業活動は施主を見つけることであり、家づくりは施主の要望を叶えることだからだが、起業して取り組んだ空き家活用はその文脈のまま取り組もうとしていたことに気づく。

起業後、空き家所有者にアプローチしつづける営業活動を1年近くやったが、多くの方にとって空き家は思い出の詰まった実家であり、仏壇も残る家を見ず知らずの人に活用させようなどとは思わないことを知った。

それでも数名は空き家活用に興味を持ってくれた人たちはいたのだが、しかしそれは結局、固定資産税を払うだけだった家が「お金になることを教えた瞬間」であり、「いくらで貸せるのか?」「できるだけ高い家賃で貸したい」とか「リフォームには1円も使わずに多くの家賃収入を得たい」というように、結局は人の欲を引き出してしまい、うまく行かないことのほうが多かった。

私の空き家活用は、そういう人たちを生み出してしまった失敗があるのだが、私に不足していた視点は「まちづくり」や「街全体の利益」という視点で、空き家所有者ありきになっていた点が敗因だろう。

現在は、障害を持つ人と家族向けに特化した住宅の仕事をさせていただいているが、とかく差別や偏見を受けがちな障害者が容易に住まいを確保できるようにするためにもまちづくりのような大きな視点が必要であり、街全体が多様性を受け入れ、障害の有無にかかわらず誰もが自分らしい暮らしを実現できるようにするためにもまちづくりという視点が必要になると感じた。

過去は変えられないが未来は変えられる。過去のそんな反省も踏まえながらまちづくりの視点で住まいの課題に取り組みたいと思う。

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