最近は疲れてるのか今日はちょっとだけセンチメンタルな感じ。
若い頃の写真を眺めながら過去を振り返ってました。

僕は中学を卒業し、工業高校に進学しました。
夏休み終了直後にガンが見つかり翌年4月まで入院してた。

これが1回めの入院。8ヶ月続いたっけ。
そのあと抗ガン剤治療のためだけにもう一回入院した。

その間、けっこう多くの友人が見舞いに来てくれてたことを今さらながら知った。

実は当時のことはあまり覚えていないんですよね。

抗がん剤治療の苦しさとか足を切り麻酔が切れたあとの痛みとか刺激の強いのは覚えてる。
あの出来事は恐怖体験として頭に強く残っている。

でも大部分は意識的に忘れようとしたのか細かいことはほとんど思い出せなくて。
人は嫌なことは覚えているものだと思うけど、あまりにも嫌なことは忘れるようにできてるのかもしれない。

誰が撮った写真なのか分からないけどいろんな人が見舞いに来てくれてたんだなって。
母親が撮ったのかな。でも写真に写る人の名前が思い出せないな。

それでも来てくれた人たちに対して感謝の念が湧いてくる。
だってね、治療がどんどんヒドいことになっていくなかで相手を見舞うって気が重いと思うから。

かける言葉も無いだろうしさ。
重い病気や障害を負った人を見舞うってけっこう大変だから。

いまならわかる。
でも当時の僕にはわからなかった。

あの頃の僕を支配していたのは被害者意識とか絶望感とか。
負の感情ばかりだった。

要するに自分のことしか考えてない。
最低なヤツだったし、退院後の人生も最低なヤツだったと思う。

いろいろあったけど、なんだかんだ言って今はけっこう良い人生を送らせていただいてる。
自分のことしか考えられなかった人間が、いまは人のために働く喜びを与えてもらってるから。

生きていればいいことあるっていう人が居たけど当時は信じられなかった。
でも最近はそうかもなって思います。

まぁ歳のせいかもしれないけど。

幸せってなるものではなく感じるものなんだろうな。


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