カテゴリ:
5f7379ba2228551dd75e088c7fdfeade_s


精神障害の方がいるご家庭ではグループホームへの入所を希望される方がとても多いのだが、親が高齢になればなるほどわが子の将来が心配だから、その気持ちは痛いほど伝わる。しかし実際はそんなに簡単な話ではなく、長期にわたり悩んでいる方は実に多い。なぜならグループホームの数がまったく足りていないからだ。

障害者グループホームが足りていない要因は経営が難しいからだと云われている。要するにお金の問題だ。グループホーム運営には大きく2つのお金の必要。ひとつは人件費など運営にかかる費用、ふたつめは建物などの施設整備費といったところ。人件費は国からの補助金を充て、施設整備費は入居者(障害者)から頂く家賃を充てるイメージ。建物には耐震基準や消防法といった対策が必須であり多額の費用が掛かりがちだ。

また運営費に充てる補助金は少なく、家賃も入居者の所得状況に鑑みれば低く設定せざるを得ない。だからそもそも収益が出づらいのだ。「別に儲からなくてもいいではないか」といった意見もあるだろうが、グループホームは事業なのだから収支トントンで経営できるほど甘くはない。まれに建物を建てるのに多額の補助金が出るケースもあるが、多くは経済的な理由によりグループホームをやりたくても出来ないのだ。

2e28a32866fef8def07cffc0a0e39aac_s





親がグループホームを希望するのは「障害者の住まいはグループホームだ」と思いこんでいる印象があるが、そのことを脇に置いても何より親が安心だからという「親の都合」が大きい。グループホームなら日中は世話人が常駐しているし、常に誰かの目があるので安心というわけだ。

ただ、グループホームに住むということは「共同生活という大きなハードル」があることを忘れてはいけない。もともとコミュニケーションが苦手な精神障害者の方が「今日から見ず知らずの人と一緒にどうぞ」と住むのは現実的に難しく、かなり難易度の高いことだろう。健常者がシェアハウスで共同生活する場合でも人間関係でつまづくケースが多々あると聞くが、人間関係に疲れきって障害を患った人なら複数の他人と一つ屋根の下で暮らすというのは想像しただけでもなかなか大変なことである。

そこでくらしケアでは発想を変えて、別の選択肢を提案させていただいている。ひとり暮らししながらグループホームと同等の支援体制を創る「くらしケアハウジングサポート」という選択肢だ。このサービスが生まれた背景は、精神障害者の退院後の住まいの確保がきっかけだが、実際にこのサポートを利用し、皆さん平穏に暮らしているし、昨日も利用申し込みや相談を複数こなしている。

わが子に対する親の心配の代表的なものは「この子がお金の管理ができるのだろうか」とか「きちんとした食事を食べれるだろうか」とか「見守りがないから孤独にならないだろうか」といった声が挙がる。だがくらしケアハウジングサポートならまったく心配ない。なぜならすべてカバーできるからだ。


8ba9195b6187afaa3426f3a88f77c474_s



くらしケアハウジングサポートは「街を丸ごとグループホームに」がコンセプト。グループホームのように「ひとつ屋根の下」で暮らすのか、くらしケアハウジングサポートで「大空の下」で暮らすのかの違いであり、ハウジングサポートはむしろグループホームより手厚くできることだってある。実際、金銭管理が苦手という方にはくらしケアが一緒にサポートしているし、必要なら社会福祉協議会の金銭管理サービスを組み合わせることもできる。グループホームならいろんなことをやってくれるし安心だと考えがちだが、夜間に世話人がいないグループホームならアパートでも同じ。プライバシーが確保されつつ支援者が適度に関わることのできるアパートのほうがむしろ向いている当事者の方もいるのだ。

ここから重要なポイントを説明したい。くらしケアハウジングサポートは多少、本人が努力できるよう「余白」を残して支援体制を創っている。この余白が自立を促すキモだ。グループホームなら水道光熱費は食費は定額だが、この余白があることで水道光熱費や食費を節約したり自分でコントロールする努力を促すこともできる。(グループホームの水道光熱費は使っても使わなくても1万円というように料金が定額が多い。つまり、あまり使わない方には不公平感が出る恐れがある。)

くらしケアハウジングサポートなら、この「余白」があることにより、お金のこと、生活のことを自分で考えられるようになるし、うまくいかない場合はくらしケアのスタッフが支援している。わが子の自立を願うする親にとって自分で考えるようになれるとしたら、とても大きな安心感を得られるだろう。親亡きあとのわが子の目標を自立生活に置きたいと願うならば、最適のサービスとなる可能性がある。

サービスについて詳細を知りたい当事者またはご家族の方は、くらしケアへ直接ご相談いただくか、主治医、ケースワーカー、担当の相談支援専門員、保健センター、福祉課の方に「くらしケアのサービスを使ってみたい」と申し出ていただければ対応できます。

◎くらしケア問合せフォームはこちら


なお、サービス対象地域は現状、岐阜県岐阜市、各務原市、羽島市、岐南町、笠松町、大垣市、瑞穂市となっていますが、将来的には愛知県など他県でも提供したいと考えています。





メンタルのこと、くらしのこと、親なきあとのこと、なんでも相談できます。
まずはくらしケアLINE公式アカウントで友だち追加しよう!

友だち追加